失われたファルージャ(TUP速報より)

立川の無罪判決について前回、検察はいらん事するなと書いたけど、やっぱり3人は控訴されてしまった。裁判って上に行けば行くほど国サイドになっていくから、ほんとこれからが大変だと思う。がんばってほしい!
などと書いたら無責任に思われるかもしらんが、正直言ってこの3年間の大ボケ戦争世界、特に日本がイラクに参戦してからというもの、起こる出来事ひとつひとつに心を反応させてたら身体が持たん…。だから俺の意思表示なんて散発的で弱っちい。でも黙ってるのも気分悪いから、時々はギャーギャー騒ぐことにするか。
それにしても最近つくづく思う。ブログで中途半端な発言なんかするより、俺はバンドで音楽そのもので勝負することにもっと専念せなあかん。ひとりの人間が使えるエネルギーなんて、しょせん限りがあるからな。

ところで今俺らの国は「同時進行してる虐殺を何もないかの如く無視する」という奇妙な離れ業の真っ最中なんだが、下のような知らせが時々、現実を突き付けてくれる。4年前の旅でパレスチナに行った時も思ったが、日々回りで殺されていくのを見続けている人が、どうしてこんなに優しくいられるんだろうか。そして俺らには、いつまで、何もないフリが通用するのか….
最近届いた、“TUP(Translators United for Peace=平和をめざす翻訳者たち)速報”のメールから紹介します。
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<殺された街の魂は私たちすべてに問いかける>
TUP速報403号で、千早さんが「奪われるファルージャ」として訳した詩の作者スレイマンさんが、ファルージャを悼む詩を送ってくれました。彼は、高遠さんたち3人が誘拐されたとき、彼女たちの献身的な活動をイラクの人々に知らせるビラをまいて、3人を救い出すために働いた人々の一人でもあります。以下は、スレイマンさんの友人であり、ともに活動している細井明美さんのメッセージと訳詩です。               (TUP:池田真里)
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バグダッドにいたとき、スレイマンはよく詩を朗誦してくれました。彼にとって詩作は神との対話なのです。
ファルージャの詩は神に対して問いかけるものでもあり、自分自身への問いかけでもあるのだろうと思います。
この殺戮にどんな意味があるのか?そのために自分たちはこの苦しみを見なければいけない運命を背負っているのだと彼は考えたのでしょう。
ヒロシマ・ナガサキの記憶を持つ私たち日本人に発信した重さを私は感じます。             (リバーベンド・プロジェクト 細井明美)
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失われたファルージャ――Faluja again and for ever
イラクにて スレイマン
友よ、残念だ
平和を愛する人々よ、残念だ

ファルージャ…に行くことは、もうできない
通りで遊ぶ無邪気な子どもたちを見ることは、もうできない
ファルージャの人々から平和な微笑を得ることはできない
小さな街の神秘的な朝を見ることはできない

それらは永遠に失われた
ファルージャは殺された…

ファルージャは、石油の代償、政治的な論争の代償を払った

殺された街の魂は私たちすべてに問いかける.
世界の良心に問いかける
なぜ?
次はどうなるの?

誰が助けてくれるのだろう?
瓦礫のファルージャ、あちこちの遺体に答えることを

ファルージャの殺戮、平和と歴史の殺戮を見続けたことを
誇るべきなのだろうか

たとえ忘れ去ったとしても、
ファルージャの魂は私たちに思い起こさせる
すべてのものがファルージャの殺戮を分かち合ったことを

(翻訳:細井明美)
TUP速報の申し込みは:http://groups.yahoo.co.jp/group/TUP-Bulletin/
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以上 TUP速報より引用。

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