sound bar 吟遊詩人

昨日は、大阪弁天町の運河のほとりのbar吟遊詩人でライブしてきた。フェリー乗り場の廃墟ビルの中のテナントで、怪しい雰囲気ありすぎ。マスターのJAN君は、出演者の井上卓いわく「熱血がカラ回りしてる奴」。そんなカラ回り熱血男JAN君が、世界に羽ばたいて欲しいバンドばかり集めた、という企画に偽ジプシーで出てきた。
俺が世界各地で知り合った変な人シリーズ(女たらしハーリド、インスピレーションの切れた絵描き)に、和製偽チョチェック3部作(物欲チョチェック、真人間チョチェック、チョチェックに夢中)、アホたれ戦争世界に捧げる「ぬけがら」など、ここ一年ほどの偽ジプシー王道レパートリーで攻めた。こういう小さいハコでの接近戦は、とくにデビッチ(アコーディオン)が得意とするところ。大いに盛り上がった。
終わった後で、そろそろ新曲が欲しいところやなぁと言ったら、デビッチも「もの悲しい曲」ができそうだと言う。俺もできかけてるのがふたつあって、一つは豪快な偽チョチェックで、もうひとつはワルツ系のやっぱりもの悲しいやつ。来年の偽ジプシーは“もの悲しい”のが増えるのかな。
井上卓とは5日前に共演したばかりだが、いつ見てもこの男には圧倒される。ギターさばき、声、唄の世界がまさしく桁違いなのだ。普段は和歌山の実家で農業を手伝っている彼のMCもおもしろい。「もうすぐ食糧難の時代が確実に来ますからねぇ。皆さん、ちょっとでも地面持ってる人は芋植えてくださいよ。うちのオカンがいっつも言うんですわ。戦争とかアホな事やっとらんと、イモ植えんかい、イモ!て」
LOVEDLOVEDは、9月の反戦ミュージックの時とはまるで別のバンドみたいだった。「僕ら虐げられてますよ~。ギャラなんかもらえんし。力ないですわ」と客席に向かって弱音を吐きながら(笑)、しかし、畳み掛けるように新曲を披露していた。こいつらすごい!と、俺はかなり見直しました。
帰りぎわ、JAN君は言った。「地球、回しましょうや」 うむぅ、どこまでも熱血な、どこまでも素敵な男! こちらこそ、これからもよろしく。

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