そして東京の友もありがとう
前回に続き、東北~東京ツアー(映画上映+ライブ)の報告ですが、時間もだいぶ経ってしまったので簡潔に…。
■絶対に拍手させない演奏
長居公園の強制排除で知り合った映像作家の布川徹郎氏が、40年以上に渡って撮影してきた膨大なフィルム(60年代の立川の反基地闘争から、パレスチナゲリラ、80年代のベイルート大虐殺…。長居公園のホームレス排除まで)を、3つのスクリーンで同時上映するという「マルチスクリーン・プロジェクト」。これが10月9日に山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映されるので、何らかの形で演奏で絡めないだろうかという話が、紆余曲折の末に実現した。
開場から上映開始までの客入れの時間(約20分)、自分の曲(陳腐/村に戻る気はねぇんだ/ゲバラの夢・サパタの夢/昨日と同じ今日が来て今日と同じ明日が来ると思ってたら大間違い/サメ)を、一言もしゃべったり煽ったりすることなくエンドレスで演奏し続け、「除去Jokyo除去~仕事と称して男も女も」でブチっと切れるように終わったとたん、上映開始。沈黙の中での演奏は、恐ろしく緊張した。
ドキュメンタリーを撮り続ける事で世界に対峙し続けている布川氏の映像には、やはり、半端じゃない力があった。2時間に圧縮された激動の裏現代史(ホンマは裏も表もない。パレスチナ人虐殺もホームレス排除も、俺らの時代の事実だ)が3つのスクリーンで同時上映されるんだから、クラクラするような体験だった。
■あかね&素人の乱
10/10には東京に移動し、何度かライブしてておなじみになってる早稲田のあかね、続いて高円寺の素人の乱系列のカフェ「セピア」へ。今回のツアーは毎回、受け入れ先の人が宣伝をしっかりしてくれて、新しい出会いに恵まれまくった。いわきのコンド君、仙台のフリさん、あかねのYuxさん、セピアのYoyoさんには、本当に感謝!
「あかね」や素人の乱周辺には、長居公園での一連のでき事(冬のテント村排除、この夏のN君逮捕)を、他人事じゃないと注目したり具体的に応援してた人も多かったので、映画の後にはいろんな質問もあった。あかねには、冬の代執行の現場にも来ていた友人の小川テツオくんやいちむらみさこさんも来てくれてありがたかった。
そして両日ともに、上映の後でたっぷり一時間以上、独りジェロニモレーベルでのライブ。東京ではまったくの独り演奏…のはずだったが、だいなし(ジェロニモレーベルの前身バンド)の、さらに前身である青春だいなし時代のドラマーT氏や、休みを取っていわき市から駆けつけた(!)コンド先生、ライブ終盤に立川から駆けつけたさっちゃんなど、叩ける人がいっぱい居たので、机やら床やら壁を叩いてもらったところ「罰当たり幸福男」や「陳腐」などは、バンド並みの盛り上がりをみせた。謝謝!
それと、今回のツアーで特筆すべきことがもうひとつ。自分の好きなバンドのCDや人に聴いてほしいと思うCDを自ら買い取って、自分でイヴェントしたりしながら売る「ディストロ」という行為をする人、それを紹介するミニコミ=zineを発行してる人など、アンテナ張って動き回るいろんな面白い人たちと出会えたことだ。
去年メキシコでライブした時、友人バンドのCDなどを、かなりの情熱を持って物々交換してるパンクスたちの姿が印象的だったが、アレに近い感覚かな?と思う。
そういう意味でも、希望の出てくる旅だった。帰ってから、10/14ジェロニモレーベル@大輪祭、10/19偽ジプシー@十三テハンノ、10/21ジェロニモレーベル@夜想に出演して今にいたる。
足元の関西を….. もうちょっと何とかせな、生きていけへんなあ!と、夜想のマスターでもある盟友まぁちんと、しみじみ語り合ったのであった。ら、ラケンロゥ~る!
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