東北の友よありがとう

 みちのく~東京の旅から戻りました。

 初日の10/6は福島県いわき市のカフェで、東北パンクスの愛すべき兄貴分である金土(コンド)氏によるイヴェント。夏の“爆裂みちのくキャンプパーティー”で出会った友達が大勢来てくれた。クルマで2時間も3時間もかけてやって来て、打ち上げはソフトドリンクでしっかり盛り上がり、またクルマで帰って行く。それだけの気合でライブに駆けつけるのは、福島のパンクスにとってはごく普通の事らしい。すばらしい!

 今回のツアーは、ドキュメンタリー映画「長居公園に大輪の舞台が立った!」の上映とライブをセットにするという形態で、どうなるかという不安も少しあった。しかし実際は、映画だけを観に来てくれた人もライブまで残ってくれたり、大阪のホームレス排除の事を知れて良かったと、対バンの人が言ってくれたので、やって良かったと思う。ライブは、独りジェロニモレーベル(俺一人)で数曲やった後、コンド氏のシンセドラムとキンタ君の生ドラムで「利害」「おまえの言いなり」「陳腐」「サメ」「除去じょきょ除去~仕事と称して男も女も」などをセッション。二つの打楽器に囲まれてやるのは、やたら体力が要るけど楽しかった!

 翌日10/7はコンド氏の車で仙台へ。お互いにテンカラ釣り(渓流の和風毛ばり釣法)の愛好者であることが判明し、さらにこのあたりにはサケが遡上すると聞いて俺がやたらと興奮したため、魚を食うしかない!ということになり漁港で昼飯を食った。イカやホタテ貝やサンマや、関西方面では見た事もない魚を炭火で串焼きにしたのが、通りの店先にズラッと並んでいた。浜焼きといって、ここらの名物らしい。もちろん、仙台に向かう間じゅう釣りやアウトドアの話をしていたわけではない。関西地下音楽の深淵を覗いてもらうべくハチワレ天満宮(ジェロニモレーベルでドラムを叩いてる堀祥子がやってる女子二人組バンド)のライブ音源をかけたら、コンド先生、言葉を失うほどの衝撃にニヤニヤしていた。

 この日のイヴェントは、今はバンド活動はしてないが朝ご飯を作ってくれるパンクスとして有名な、降幡(フリハタ)氏の企画。彼とは5月に国立の地球屋ライブで知り合って意気投合し、爆裂みちのくキャンプパーティーで再会。その2ヵ月半後には仙台に呼んでくれた。何という展開の速さであろうか!

 この日の出演は元ホームレスのフォークシンガー新(にい)さん、天然酒乱やさぐれ女二人と真面目そうな男子二人によるハッチポッチジャグバンド(今回は独りジェロニモレーベルのツアーなのに、彼らに触発され、偽ジプシーの曲も思わずやってしまった)、そして長居公園のドキュメンタリー。フリさんは夏のキャンプパーティーでも、六ヶ所村再処理工場についてのブースを出してパンクスにアピールしていたが、この日のイヴェントもライブや映画の合間に、地元で活動してる人が熱っぽくイヴェントの告知をしたり、出演者の演奏が終わるごとにフリさんがインタビューしたり…と、音楽と現実問題を行ったり来たりの自由奔放な展開。

 しまいには終電を気にする人たちが泣く泣く帰り始め、俺が演奏するころにはお客さんが半減していたのが残念だったが、会場のパンゲアも「何でも好きにやってください!」という感じの空間で、愉快な仙台の夜だった。

 翌朝、世話になりまくったコンド君、フリさんと別れて仙台を発つ。東京ライブの前に、山形に向かわねばならなかった。山形国際ドキュメンタリー映画祭で、チョロっとゲリラ演奏するためである。これは、実は行く前からたいへん緊張していた…。続く

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